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東洋医学と中医学



WHO(世界保健機構)で中医学は中国の伝統医学であり、東洋医学は日本の“漢方”を指し、日本の伝統医学として区別されている。 中医学は約3000年前に記された中国最古の医学書『黄帝内経』が起源である。

それを基に代々の中医臨床家の努力や研究によって補足され、現代の中医学の体系として形成されてきた。

中医学は「精」「気」「神」という栄養物質などの生命を司る「精」、身体を温め動力である「気」、精神状態や意識のこを指す「神」を協調させ、陰陽五行論を確信理論とし、内臓、気血、津液(水)の生理・病理を身体の全体を四診(望・聞・問・切)によって有効な治療を行う中医弁証論治と呼ばれるものである。


日本の東洋医学は朝鮮半島から伝来した「韓医方」と中国大陸から伝来した中医学に日本の漢方学がミックスされた伝統医学である。 日本が長い歴史の中で遣唐使として中国から多くの文化を学んだ。その中に中医学の「傷寒雑病論」という東漢末の著名な中医学家、張仲景氏が黄帝内経を基に自己の臨床実践の積み執筆したものがあった。


日本の漢方医は「傷寒雑病論」が必読書であり、臨床治療についても本書の論述を参考しながら処方される。 日本の漢方薬のメーカーは医療用漢方製剤としているのは129の方剤を発売しているが、その中の半数以上が「傷寒雑病論」によるものである。東洋医学は日本の漢方医学であり、中医学の一部を取り入れた日本の伝統医学である。


日本では明治維新の時、医学は西洋医学へと転換し東洋医学(日本漢方伝統医学)は民間療法となった。その後、中医学は中国政府の後押しで治療効果を裏付ける科学的検証が行われ、特に、三大伝統中医学である鍼灸、中医約(薬)、推拿は唯一科学的効果の証明を得た。


推拿:按摩とも称し、薬物も医療機器も用いず、施術者の両手(腕)を用いて患者の体表に各種の治療操作を行うことよって疾病を治癒させる療法。

その他、世界では統合医療として鍼灸・中医葯・推拿は西洋医学と合わせて処方されている。

中医葯はアメリカと合作で新薬が製作され、自己治癒力を活性化する中医学は中国国家資格を取得する学生は年々増加の傾向にある。


日本の東洋医学と中医学の最も大きな違いは、中医基礎理論を基とした弁証論治(診断方法)でその処方を使い分ける。これは、その病名などに対する処方ではなく、個々に異なる症状(状態)によって、同じ病名だとしても異なった処方になる。 それに対し、日本の東洋医学である漢方、鍼灸については陰陽五行論による弁証ではなく、患者に現れている病態を識別する事を重要視している。特に鍼灸治療については身体の観察を丁寧に行い、鍼によって適切な皮膚刺激をすれば、身体は治癒に向かうエネルギーを強める。かなり高度かつ、確実な身体表層の観察力の有無にかかってくるのが鍼灸療法である。



鍼灸治療師になるまでの学習と臨床期間の違い:


日本での鍼灸師国家資格は3年の専門課程の学習で受験資格を得る事ができる。中国の鍼灸師は内科医資格(約7年)を取得後、中医鍼灸師学習(4~5年)と臨床の後、国家への受験資格が得られる。Totalで約3倍の学習と臨床数の差がある。



中医学の実践診断法 【未病治診断士®|養成講座】 https://dentouchui.com/mibyochi

一般社団法人国政伝統中医学協会 【認定講座一覧】 http://dentouchui.com/koza

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